ピーチが2012年3月に就航して1年半、ジェットスター・ジャパンが2012年7月、エアアジア・ジャパンが2012年8月に就航して1年が過ぎました。私自身、3社を合わせると1年半の間に30回近く搭乗しておりますが、実際に利用してみて感じたことの中に、日常のライフスタイルによって、まずLCCに合う人、LCCに合わない人に分類され、更にLCCに合う人の中で状況に応じてLCCと大手航空会社(フルサービスキャリア)を使い分ける人、LCCを中心に利用する人に分類されると思います。
3社のこれまでの様子をリサーチする中で、日本人というのは他の国の人以上に、旅行における飛行機という乗り物は、旅を楽しむ為の1つの重要な要素であり、単なる移動手段ではないということで、これはLCCでも大手航空会社でも、機内での時間が楽しかった、またこの飛行機に乗って旅に出かけてみたいという点がリピーター客に繋がってくると思います。そして更に費用対効果が高ければ、リピータ率が高くなり、結果、関西空港を拠点とするピーチのように、高い搭乗率をキープし続けていると思います。ピーチは、9月から機内で販売される軽食のメニューをリニューアルした他、搭乗券に大阪のデパートでの割引クーポンの印字などをスタートし、更なるリピート率を高める為のアイデアを実行するなど、常に攻めの姿勢を出しております。
そのような状況の中で、成田空港を拠点とするLCCの中で、エアアジア・ジャパンは、ANA(現在はANAホールディングス)とマレーシアのエアアジアが合弁で設立しましたが、経営方針の違いなどから合弁を解消し、ANAホールディングス100%資本のLCC「バニラ・エア」として生まれ変わり12月末から運航を開始する他、中国のLCC「春秋航空」が、日本法人として「春秋航空日本」を設立し、来年5月末を目処に、成田空港を拠点に成田=広島・高松・佐賀の3路線を就航する予定です。またジェットスター・ジャパンも成田から札幌・関空・福岡・沖縄・松山・大分・鹿児島に続き、8路線目として今年12月に新たに高松線を就航する予定で、またピーチも10月27日(日)に成田=関空線を毎日2往復で就航(来年1月より毎日3往復)するなど、成田空港にLCC第2章が始まります。
そして2020年の東京オリンピックの開催が決まり、訪日外国人(インバウンド)需要が増えることになり、LCCにとっては大きなビジネスチャンスになることは間違いないと思います。私自身も今後もLCCの取材を進めていきたいと思います。
今年に入って、日経トレンディネット(インターネットでの掲載)で執筆させていただきましたLCC関連記事は以下の通りです。
タイトル:国内LCC就航から1年、「ピーチ」が成功した要因は?(2013/03/22)
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20130318/1048164/
タイトル:好調LCC「ピーチ」が成田に就航、東京-大阪で片道3000円台も!?(2013/06/14)
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20130613/1050045/
タイトル:格安航空からハローキティジェットまで! 「台北線」が激戦に(2013/07/23)
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20130718/1050854/
タイトル:国内LCCの新ブランド「バニラ・エア」は、“過去の失敗”を覆せるか?(2013/08/21)
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20130820/1051584/
タイトル:中国LCC「春秋航空」が国内線に2014年5月参入! “成田―広島・高松・佐賀”の狙い(2013/09/06)
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20130905/1051958/